こんにちは、4技能型英語塾のキャタルです。ただ合格するだけでなく英検レベルを十分に満たす一生使える英語力を身につけるための塾です。この記事では、英検2級ライティングを攻略するための勉強法についてご紹介します。もちろん、英検のみならず純粋に英作文力を身につけたい方にも効果的な勉強法なのでぜひ参考にして下さいね!
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【記事監修】
英語塾キャタル代表 三石 郷史
慶應義塾大学経済学部卒業後、メリルリンチ証券会社に入社。英語に苦労した経験を踏まえ「次世代の子どもたちにさせたくない」と思いが強まり、2002年に英語塾キャタルを創立。2018年、マサチューセッツ工科大学スローン経営大学院への留学を果たし、生徒たちに「海外滞在歴がなくても世界で挑戦できる」ことを自ら示す。2020年6月に卒業。独自のカリキュラムとシステムを構築し、海外で通用するアカデミックな英語力が身につくよう、子どもたちをサポートしている。
目次
英検とは
英検は、日本英語検定協会が実施する検定試験で、正式名称は「実用英語技能検定」といいます。
1963年に創設、1968年に「文部省認定の技能検定」の認定を受け、日本での英語に関する検定を牽引してきました。英検の特色は、英語の「読む」、「書く」、「聞く」、「話す」の4つの技能を測定できる点です。年間の受験者数は250万人を超え、大学入試、就職など様々な場面で英語力を証明できる資格として活用されています。
検定は年3回、全国各地の会場で実施されています。試験は易しいレベルから順に5級、4級、3級、準2級・2級、準1級・1級の7つのレベルに分かれています。試験後は、合否の結果と英検CSEスコアが通知されます。検定料は級によって異なり、2級の場合は本会場での受験は6,500円、準会場での受験は5,500円です。
英検2級一次試験
英検2級一次試験の問題数、目安時間配分、CSEスコア、合格ラインを表にまとめました。
ライティング
試験構成
一次試験では、筆記(リーディング・ライティング)とリスニングを行います。ライティングは、英検にはじめから存在していたものではなく、2016年度から出題されるようになりました。問題数はたった1問だけですが、リーディングのマークシートと違い、自身の考えを80~100字の英文で書くことが求められます。
目安時間配分
筆記試験全体で85分間あります。リーディングの問題数は38問、ライティングは1問なので、前半のリーディングを60分以内に収め、残りの25分間をライティングに割くようにするのが良いバランスです。
CSEスコア・合格ライン
英検2級は高校卒業程度のレベル、必要な語彙数は約5,000語。ライティングのCSEスコアは1問で650点の配点となっています。
TOEICやTOEFLとのレベル比較
英検と同じくスタンダードな英語試験であるTOEIC、GTEC、TOEFLと、英検2級レベルの比較を以下の表にまとめました。
英検2級ライティングと準2級はどれくらい違う?
2級を受験する方のほとんどは準2級を合格されているでしょうから、ライティングも準2級で経験済みかと思います。ライティングが得意な方も苦手な方も、2級になるとどのくらい難しくなるんだろう?と気になりますね。
では、準2級と2級のライティングを比較して、違いを検証してみましょう。
「与えられたトピックに対し、理由を2つ挙げて自分の意見を述べる」という形式は準2級と同じですが、注目すべき違いがいくつかありますので、順に見ていきましょう。
POINTSを参考にして書いていく
準2級にはなかった「POINTS」という語句が3つ示されます。これらは、この語句を参考にして書くといいですよ、というきっかけ作りのために親切に示してくれているもので、「必ず使わなければならない」わけではありません。POINTSの語句を使わずに書き上げても大丈夫です。
2級のライティングではトピックが準2級よりもさらに社会性のある内容になりますので、反射的には何を書くべきか思いつかない人もいるでしょう。その際に、POINTSの語句はヒントになってくれるはずです。3つ全部を使わなくても、1~2つを使って理由を述べてみたり、また逆にPOINTSに捉われすぎると書きづらい時は、無視して自分の言葉で書いてもいいのです。
語数が増えるのに理由は2つのまま
準2級では50~60語だったのが2級では80~100語に増えます。しかし、「与えられたトピックに対し、理由を2つ挙げて自分の意見を述べる」という形式は準2級と同じです。
これは一見ラッキーに思えるかもしれませんが、実はその逆で、長くなった分だけそれぞれの理由を深く掘り下げて書かなければなりません。
準2級よりも長いのに時間が足りない!
ライティングが得意でスラスラ書ける人と、苦手でとても時間がかかってしまう人がいます。同じように、長文読解のスピードが速い人もいれば遅い人もいます。
1次試験の制限時間は、準2級は75分、2級は85分で、2級の方が10分長いです。ただ、それだけ長文も長くなり、問題数も増えていますので、解いた実感はおそらく2級の方が「時間が足りない!」と感じるはずです。リーディングとライティングを合わせてこの時間ですので、リーディングに60分、ライティングに25分が目安となります。解き終わった後に見直しとリスニングの予習のために5分は欲しいところなので、本当はもっと早く解くのが理想です。
見えない準2級との差は他にもある
このように、準2級と2級のライティングでは、パッと見ではそれほど大きな違いはないものの、語数が増えることによってより深い表現方法やスピードが必要になり、難易度は上がります。
そして、忘れてはいけないのは、そのトピックそのものの難しさです。2級で取り上げられるトピックは準2級よりも社会性のある内容になっていますので、それに対する自分の意見がないと、どんなに英語力があっても、書きようがありません。
英検2級ライティング試験内容
英検2級ライティングでは、社会性のあるテーマが予測されています。例えば、「エネルギー問題」、「交通規制の是非」、「若者の企業の是非」などです。
あなたはどんな意見を持っていますか?うーん、と悩んでいると時間はどんどん過ぎてしまいますよ。普段から、ニュースや新聞を見てさまざまなトピックに興味を持ち、それに対して自分はどう思うか考えてみるようにしましょう。そのトレーニングを続ければ、ライティングでどんなトピックが出題されてもすぐに対応できるようになります。
英検2級ライティング対策
ライティング試験に合格するためには、何を意識して勉強すれば良いのでしょうか。ここでは、英検2級の評価基準を踏まえた上で、英検2級の合格に向けた対策をご紹介します。
英作文を書き写す
ライティングの上達方法は、ずばり「練習量」です。まずは英語で文章を書くことに慣れる必要があります。最初から英作文を書くのは難しいと感じる場合は、英語で書かれた短めの作文を書き写してみることから始めてみましょう。そうすることで、次第に模範的な形式や、よく使われる表現方法のパターンを掴むことが出来ます。徐々に文字数を増やしていき、最終的には英検2級ライティングに必要な80〜100字程度で書けるようになることを目指しましょう。
構成を意識する
パターンを掴むことが出来たら、次に文章の構造を意識するようにしましょう。トピックライティングには、基本の構成があります。英検2級の場合は、「意見→理由→根拠→まとめ」の順番で書くと、論理的な伝え方をすることができます。構造の理解は、あなたの主張したいことを、より説得力の強い、筋の通った文章にすることができます。
社会性のある知識を身につける
日本語でも良いので、ニュースや新聞などで社会問題に対して関心を持つように心がけましょう。社会問題に対して様々な意見に触れておくことで、ライティングの際に何も意見が思い浮かばず困るという事態を防ぐことができます。
20分で内容を考え、書く練習をする
試験でライティングにかける時間配分は、25分を目指します。そのため、「アイディア出し」「実際に書く」を20分で行い、「見直し」を5分で行うトレーニングをしましょう。タイマーで25分を計り、自分が何に時間がかかっているのかを把握しましょう。
「アイディア出し」に時間がかかる場合は、社会性のあるトピックに対する情報のインプットを強化し、「実際に書く」に時間がかかる場合は、書く練習量を増やしましょう。
過去問を解いてみて時間が足りない方は、ライティングか長文読解のどちらかのスピードを上げる必要があります。もちろん両方のスピードを上がるのは大切ですが、人によって得意と苦手があるので一概にどっちが上げやすいとは言えません。ただ、ライティングにも長文読解にも効率的に解くテクニックはあります。大切なのは「ライティングの練習をするときは、必ず時間を計測する」ということです。正しく英文が書けていても、時間に間に合わなければ意味がありません。目安の25分で書き終えることができるかどうか。そしてあなたが長文読解が苦手なら、その分の時間を獲得するためにさらにライティングのスピードを上げる必要があるかもしれません。
英検2級ライティングで高得点を取るためのポイント
英検の公式サイトでは、「ライティングは、各級共通で次の4つの観点で評価される」と書かれています。
内容:課題で求められている内容が含まれているか
構成:英文の構成や流れが分かりやすく論理的であるか
語彙:課題に相応しい語彙を正しく使えているか
文法:文構造のバリエーションやそれらを正しく使えているか
ではこの4つの観点に沿って、高得点を取るためのポイントをご紹介していきます。
内容がずれると0点もあり得る!?
リーディングやリスニング、二次試験のスピーキングで0点だったという話は聞いたことがありませんが、ライティングで0点だった、というのは時々あることです。もちろん、何も書かずに白紙であれば0点でも当然ですが、ちゃんと語数も80~100語で書いたのに!けっこう自信あったのに!という人でさえ0点の成績表が戻ってきて驚くことがあります。
一方、単語のつづりを10個も間違ったとしても、またいくつも文法間違いをしたとしても、減点で合格点には達しないにしろ、0点ではありません。
しかし英文の内容がトピックに合致していないと、どんなに素晴らしい完璧な英文を書いても、0点になってしまうことがあるのです。つまり、4つの観点のうち、最も怖いのがこの「内容」なのです。
英検の公式サイトや、英検の問題用紙には、以下のように書かれています。
解答がTOPIC(QUESTION)に示された問いの答えになっていない場合や、TOPIC(QUESTION)からずれていると判断された場合は、すべての観点で0点と採点されることがあります。
これらは3~1級全ての級のライティングで共通の採点基準です。ちゃんと書いたのに0点になってしまった人は、トピックの質問内容を勘違いしてしまったか、またはわかっていたけど違うことを論じてしまって、内容からずれていると判断されたと思われます。質問をよく読み、トピックで聞かれていることから脱線せずに答えるようにしましょう。
導入→理由1→理由2→結論
英検に限らず、英語エッセイは形式が決まっています。
「導入」Introduction
「本文」body
「結論」conclusion
これを英検2級のライティングに当てはめると、「理由を2つ挙げる」という条件がありますから、本文が2つの理由になります。
「導入」その意見に同意するかどうか、自分の考えをまず述べる。質問文をアレンジして使うことができる。
「理由①」1つ目の理由を2~3文で。POINTSの語句を参考に。
「理由②」2つ目の理由を2~3文で。POINTSの語句を参考に。
「結論」最後にまとめる。導入と同じような内容になることが多いが、同じ文章にはならないように注意。
スペルミスは痛い!見直しは必ずすること
言いたいことを英語にするためには、知っている単語が多ければ多いほど有利です。英検2級にチャレンジする方は、単語力も充分あることだと思いますが、読めて意味がわかる単語を「知っている単語」と認識していても、いざ書こうとすると「ここ e だっけ?それとも a だっけ?」と書いたり消したり…なんてことがありませんか?
中学生くらいまでは学校の授業やテストでたくさん書くので、自然にトレーニングができますが、高校生以上になると、大学入試共通テストがマークシートのためあまりスペルの練習はしなくなります。英検でもライティング以外はマークシート方式で、自分でつづりを書くことがありませんから、スペルが曖昧でも正答できますが、ライティングでのスペルミスは減点になります。
また、三単現のSや過去形・過去分詞形など時制の間違いや、複数形のSや冠詞の付け忘れなどにも気を付けましょう。書き終わった後は必ず見直しをしてください。
意見を述べる英文のバリエーションを増やす
英検2級のライティングでは型が決まっていますので、それぞれの書き出しの英語はあらかじめ決めてしまった方が良いでしょう。
例えば、「導入」で「あなたは将来より多くの人が~になると思いますか?」と聞かれたなら、” I think that more people that …” 、「あなたは~という意見に賛成しますか?」ならば、”I agree that …”から文章を始めましょう。
そして、理由が2つあるということを述べてもいいでしょう。 “I have two reasons to support this opinion.”
「理由①」と「理由②」は “First, ~. Second, ~.”というふうに続け、最後に「結論」で” In conclusion, I think that~.”で締めます。
この時に、導入の英文と同じにならないように気を付けましょう。書き出しはこれ以外にもたくさんあります。自分に合ったものを選んでみてください。
また、この書き出し以外の部分では、ディスコースマーカーと呼ばれる接続語をたくさん覚えて使ってみましょう。
例えば、
【原因や結果を表す接続詞】
● because
● since
● thanks to
● due to
● as a result
【付加を表す接続詞】
● in addition
● furthermore
● besides
【例や対比する事柄を上げる接続詞】
● for example
● on the other hand
【結論付ける接続詞】
● therefore
● consequently
などで結論付けたりすると、文章が引き締まり、読み手にしっかりと伝わるエッセイになります。
ライティングから、という選択肢もある
長文が長くなり設問数も増える英検2級は、時間の配分にも注意が必要です。制限時間は85分で、単語や長文などのリーディング問題で60分、ライティングに25分、というのが目安と言われています。いつも時間が足りなくなって、最後のライティングではグタグタになってしまう、という方は、最初にまずはライティングから終わらせてしまう、という方法をお勧めします。
それだと結局、長文で時間が足りなくなってしまうから同じじゃないか、と反論されてしまいますね。その通りです。でも、時間が足りないのであれば、どれかは捨てなければなりません。捨てるのだとしたら、ライティングではなく長文です。
英検2級のCSEスコアは、各技能650点ずつです。単語や熟語問題と長文では38問あって650点、一方ライティングはたった1問で650点です。長文まで満点で解いたとしても、時間が足りずにライティングが白紙ならば不合格になってしまいます。逆に、ライティングを先に書いたせいで、長文の中で2番目に長いB問題を捨ててマークシートの塗り絵になってしまったとしても、捨てるのは38問のうちの4問です。ライティングがしっかり書けていれば、合格はまだまだ可能性があります。
ライティング対策はスピーキング対策
最後に嬉しいお知らせです。
ライティングのトレーニングを頑張った方は、二次試験での面接でもきっと高得点を取ることができます。なぜなら、ライティングで書いたような内容を声に出して話すのが、スピーキングテストの問3と問4だからです。まさに一石二鳥!一次試験を無事合格した後にも役立ちますので、しっかり対策しましょう。
中学3年生で英検2級に合格!ライティングとスピーキングが常にA評価
英語塾キャタルでは、英検に合格することで自分の夢への実現へと近づいた生徒たちがたくさんいます。その生徒たちは、決して「近道」をした訳ではありません。英語学習を楽しみながら継続して学び続けることで、英検合格に必要な英語力を身につけているのが特徴です。
英語塾キャタル渋谷校に通う中学3年生Tさんは、キャタルのレッスンでライティングとスピーキングが常にA評価の生徒です。ライティングの添削プラットフォーム「Rewrites」を使って、自分で考えたことを英語で書くだけでなく、表現の幅を広げる工夫や、書いた内容を自然と話せるようになるためにメモを短くするなど、工夫を行うことで、入塾して1年で英検2級への合格を果たしました。
英語学習のスタート時期や習得している英語レベルは、一人ひとり異なります。だからこそ、一人ひとりのレベルに合わせた学習カリキュラムで学ぶことが大切だと私たちは考えています。不合格という回り道をせずに英検に合格するなら、ぜひ英語塾キャタルへお越しください!