【子どもの英語教育戦略】大学受験と将来を見据えた学習法

「使える英語」の定義が変わった

一昔前なら「英語がしゃべれる」だけで十分だった時代は終わりました。今の子どもたちに求められる「使える英語」とは、英語で大学受験を勝ち抜き、英語で大学生活を送れる英語力です。

中学受験や高校受験でも英検をはじめとする4技能試験が重視されているのは、大学受験の4技能化が進んでいるからに他なりません。そして社会に出て求められるのは、大学生活を英語で過ごすことができるような「読む」「聞く」「書く」「話す」の4技能を備えたレベルの高い英語力なのです。

日本の英語教育が抱える2つの根本的問題

日本の英語教育には二つの問題点があると考えます。

問題1：古い受験対策の継続

多くの学校や塾が、いまだに文法と翻訳を中心とした一昔前の受験対策を続けています。しかし、現在の大学受験は大きく様変わりしており、この学習法では対応できません。

問題2：一貫性のないカリキュラム

小学校から高校まで、それぞれ異なる思想とカリキュラムで英語を学ばなければならず、生徒たちはコロコロ変わる勉強法に翻弄されています。

これらの問題を解決するには、初学者のフォニックスから海外大学進学レベル（TOEFL100点）まで一貫した学習法が必要です。

効果的な英語学習に必要な5つの要素

従来の英語塾と効果的な英語学習の違いを明確にしておきましょう。

1. 個別最適化されたペース・カリキュラム

従来：クラスのペースに合わせるため「難しすぎる」「簡単すぎる」問題が発生 

効果的な学習：自分のペースで自分に合った学びを提供

2. 英語脳を作る単語学習

従来：単語を和訳して意味を覚える（日本語と英単語の1対1暗記） 

効果的な学習：英英辞書を使って英語を英語で学ぶ（英語のネットワーク構築）

3. アウトプット重視の4技能学習

従来：アウトプットの機会が少なく、質の高いフィードバックが困難 

効果的な学習：「読む」「書く」「聞く」「話す」を繰り返し、一人ひとりに質の高いフィードバック

4. バイリンガル教師によるロールモデル

従来：外国人教師は「どうしたら英語が使えるようになるか」を理解できない 

効果的な学習：バイリンガル教師が生徒のロールモデルとなり、憧れる力でモチベーション向上

5. コーチング型の指導

従来：ティーチング型で受け身の学び

効果的な学習：コーチング型で自ら学ぶ力を身につける

英語学習成功の3つの特徴

特徴1：個別指導型パーソナルレッスン

アメリカの教育学者ベンジャミン・ブルームの研究によると、完全習得学習法を用いた一対一指導を受けた生徒の98%が、従来の教室指導を受けた生徒よりも2標準偏差優れた成績を収めました。「簡単すぎる」「ついていけない」をゼロにする個別指導が、確実なレベルアップを実現します。

特徴2：段階的なレベル設計

生徒一人ひとりが目標やレベルに合わせたカリキュラムで、常に最適な課題に挑戦することが重要です。キャタルでは、英語学習が初めての生徒からインター在籍のハイレベルの生徒まで、年齢や学年を問わないレッスンを提供しています。

Pre Course（レベル1～4）

• 英語初心者向け
• アルファベット、フォニックス、基礎リーディング力

Basic Course（レベル1～12）

• 一冊の英語本を通じて4技能を体系的に習得
• 英検5級から準1級、TOEFL100点まで対応

特徴3：自学自習の習慣化

最も重要なのは、子どもが「勉強しなさい」と言われなくても机に向かう習慣を身につけることです。これには3つの環境が必要です。

1. 英語が好きになる・楽しいと感じる
2. 何をすべきか分かっていて、すぐに始められる
3. 誰かが見守ってくれている

このような環境を作り出すことが、キャタルの仕事です。その中でも一番大切なことは、英語そのものを好きになってもらうこと。そのために、自分の実力にあったテキストで学び、面白いと思えるストーリーを読んで、英語ができる教師とコミュニケーションしていきます。

キャタルでは英語を好きになってくれることが、自学自習の基礎になると考えます。

目標達成のための4つの戦略

戦略1：小学生からフォニックスを学ぶ

エリック・レネバーグの研究によると、10〜13歳の成熟期間を過ぎると母語話者並みの発音やリスニング習得が困難になります。13歳までにフォニックス（英語のつづりと発音の規則性）を学ぶことが重要です。

戦略2：英検を活用した大学受験対策

2024年の英検改定により、2級以上で「リーディング」設問が減り、「ライティング」で要約問題が出題されるようになりました。現在、90%以上の大学が4技能試験として英検を使用しています。

大学受験に必要な英語力と現状

• 東京大学：リーディング問題が1989年の2,418語から2022年には5,857語（2.42倍）
• 私立TOP校：英語での思考力を見るライティング出題
• 難関校挑戦には英検準1級＋αのレベルが必要

戦略3：英検準1級合格のための8000語貯金

英検準1級合格には約8000語の語彙が必要です。しかし、従来の教育では英単語を本格的に学習し始めるのは中学1年生からです。中学1年生から英語学習を始めると、高校3年生で8000語になるには6年間で毎年1333個ずつの単語を覚える必要があり、小学3年生で始めるよりも、1.6倍の量を1年間で覚えなければなりません。

戦略4：交換留学制度の活用

国内一流大学から海外トップ大学への交換留学を活用するのもよい手段です。

留学の選考基準となる英語力は、TOEFL80点〜100点です。 総合型選抜と同じ書類選考、大学の成績とTOEFL(4技能試験)で評価します。そのため、高校卒業までにTOEFL80点くらいを目指して英語力を身につけていくことで、大学入学後に選考対象として有利となります。

交換留学を学生時代の英語学習のゴールとして、いかに英語を武器に現在の学歴競争を優位にすすめ、最終的には日本にいては得ることができない体験と、英語力、そしてネットワークを手に入れることを目標としましょう。

交換留学の3つの魅力

1. 出願が比較的簡単：SATなど不要、大学成績とTOEFLのみ
2. 学年を落とさない：留学時の単位が認められる
3. 費用が安い：日本の大学の授業料で海外留学可能

主要大学の提携先例：

• 慶應：ダートマス、ブラウン、カーネギーメロン、UCLA、UBC等
• 東大：欧米、アジア、オセアニアのトップクラス大学

選考基準：TOEFL80～100点が目安

使える英語のための効果的な学習システムの構築

キャタルでは、英語学習が初めての生徒からインター在籍のハイレベルの生徒まで、年齢や学年を問わないレッスンを提供しています。生徒一人ひとりの目標やレベルに合わせたカリキュラムで、常に最適な課題に挑戦できます。

中心となるストーリーブック学習

1. 音読練習：音源を真似してリスニング力と速読力を向上
2. 語彙学習：英英辞書を使った単語カード作成
3. 理解深化：読解問題とサマリー（要約）作成
4. 統合学習：1冊を通して同じ文章・単語に何度も触れる

キャタルの学習メソッドは、カリキュラムと効果的に連動することで英語力を高めていきます。
その中心にあるのは、ストーリーブックです。ストーリーブックの音源を真似しながら音読を繰り返すことで、徐々に音源のスピードについていけるようになれば、リスニング力と速読力が身につきます。また、ストーリーブックに出てくる単語を英英辞書を使って調べ、ビデオティーチャーで単語の発音を学び、ストーリーブックに戻って物語を読みながら単語が使われているシーンを想像することで、言葉の理解を深めます。ストーリブックの読解問題を解き、自分でサマリー（要約）を考えて書くことで、さらに内容を理解することができます。レッスンで学ぶ文章や単語はすべてストーリーブックに紐づいているので、1回のレッスンの間に何度も同じ文章や単語に出会います。

そうして、1冊の本を読み終える頃には、ストーリーを楽しみながら英語4技能をバランス良く身につけることができるのです。

段階的ライティング指導

• Pre1～4レベル：本文の書き写し
• BP1・2レベル：文法の基礎学習
• BP3レベル：要約トレーニング
• BP4レベル以上：オンライン添削システムによる本格的エッセイ指導

学習管理システムの活用

デジタルツールを使って学習記録を管理し、生徒が自分で学習を進められる環境を構築します。

オンライン添削システム「Rewrites」

英語で書く力を伸ばすためには、質の高いフィードバックが必要です。オンライン添削システムRewrites”リライツ”では、添削をもとに自分でもう一度書き直す（リライトする）ことを必ず行います。何度もリライトすることで、その英文が自分のものになり、ライティングのスキルを向上させます。

英語学習で身につく5つの重要な力

キャタルの英語学習を通じて、語学力だけでなく将来に必要な能力も育成できます。

1. 継続力：目標設定→学習→達成のサイクル
2. 想像力：ストーリーブック音読を通じた発音とイマジネーション
3. 語彙力：英英辞書使用による英語ネットワーク構築
4. 表現力：質の高いフィードバックによるアウトプット向上
5. 主体性：コーチングによる正しい学習法の習慣化

英語を武器にした将来設計をしよう

英語は努力が必ず報われる分野です。正しい学習法で続けることができれば、誰もが目標を達成できます。重要なのは下記の点です。

1. 早期開始：小学生からのフォニックス学習
2. 一貫性：初級から上級まで同じ学習法
3. 4技能バランス：読む・聞く・書く・話すの統合的習得
4. 個別最適化：一人ひとりのペースとレベルに合わせた学習
5. 明確な目標設定：英検、大学受験、交換留学を見据えた戦略的学習

子どもたちが英語を武器に現在の学歴競争を優位に進め、最終的には日本では得られない体験、英語力、そしてネットワークを手に入れる。これが2024年を生きる子どもたちにとっての「使える英語」なのです。

投資した努力に対するリターンが大きい英語学習を、正しい方法で、継続的に取り組むことで、子どもたちの未来の可能性を大きく広げることができるでしょう。