2019年 5月 の投稿一覧

慶應義塾大学医学部への進学も。ニューヨーク学院 卒業後の進学先は?

慶應義塾ニューヨーク学院(以下慶應NY学院)を卒業すると、大学受験をすることなく、全員が慶應義塾大学に進学することができます。
慶應義塾大学のすべての学部が対象で、医学部や薬学部、看護医療学部も含まれます。
もちろん、誰もが希望する学部に入れるわけではなく、ある程度の枠が決まっています。
慶應NY学院では、各学年ごとに「推薦ポイント制」を採用しており、学業成績や各賞の受賞、TOEFLの点数などによってポイントを獲得し、3年間のポイントを考慮して評価の高い人から志望の学部に振り分けられます。

直近6年間の慶應NY学院卒業生の進学先の学部


慶應義塾ニューヨーク学院ウェブサイトより抜粋

表から以下のことがわかります。

1.各学部には毎年だいたい同じくらいの人数が振り分けられている
2.卒業生のほぼ全員が日本に戻り慶應義塾大学に進学している

1と2について、それぞれを詳しく見ていきましょう。

1.各学部には毎年だいたい同じくらいの人数が振り分けられている

2018年を見ると、慶應大学の人気学部である法学部法律学科と法学部政治学科にはそれぞれ10名ずつが、同じく看板学部である経済学部には22名が進学しており、大きな割合を占めています。商学部には18名、文学部には8名が、湘南藤沢キャンパスの総合政策学部と環境情報学部にも、合わせて20名が進学しています。
また、医学部にも毎年2名が進学しており、こちらは男女1名ずつとなっています。

慶應義塾大学の医学部は私立の中で最も偏差値が高く、医学部受験マニュアル(https://www.med-pass.net/)によると73.5となっています。東京大学76.2、京都大学75.2に続いて難易度が高いことがわかります。

一方、慶応NY校は、1学年約100名のうちの2名(枠は男女1名ずつ)が医学部に進学しています。しかも、100名全員が医学部を志望することはなく、せいぜい10名程度でしょうから、倍率は5倍くらいだと考えられます。もちろん、成績はトップでなければいけないし、求められるものは大きいですが、日本で受験して医学部に入ることと比較すると、入りやすい環境だと言えるでしょう。

2.卒業生のほぼ全員が日本に戻り慶應義塾大学に進学している

2018年は100名中97名が慶応義塾大学に進学し、残りの3名は海外の大学に進学しています。2016年と2017年は卒業生全員が日本に戻って慶応義塾大学に進学していますので、海外の大学に進学する生徒は現状ごくわずかです。

 
しかし、今後この流れは変っていくでしょう。その象徴として、今年の8月から、慶応ニューヨーク学院の学院長が、現在の河野文彦学院長に代わり、ラルフ・タウンゼント博士が就任することになりました。慶應NY校のウェブサイトには、”慶應義塾大学はグループ全体で国際化を図っており、中でも唯一海外にある慶応NY学院は、その重要な拠点であると位置づけ、2年の検討期間を経て決定された改革である”と書かれています。

新学院長の就任にともない、今後は、卒業後に米大学への進学を推奨していきたいという考えが見受けられます。すでに、数年前から慶應NY学院ではそのための取り組みが始まっていました。ハワイ大学マノア校への推薦枠が用意されたり、マンハッタンビルカレッジという隣接する私立大学で聴講できるようになりました。また春休みには、学生を対象にワシントンDCやボストンなどの米大学の見学ツアーが実施されるなど、米大学への進学を促すような取り組みが実際に始まっています。それに加え、慶應義塾ニューヨーク学院創立以来初の外国人学院長になり、”世界標準に適合した学校”を目指す改革によって、現在の「ほぼ全員が慶応義塾大学に進学」という傾向は、今後変わってくることが予想されます。

よりグローバルな環境に飛び込みたいと考えている人にとっては、米大学への進学という選択肢が増えることが大きな魅力となるでしょう。

慶應義塾ニューヨーク学院 AO入試と一般入試はどう違う?

慶應義塾ニューヨーク学院の入試は、秋のAO入試 ・ 一般入試 ・ 春のAO入試と、年に3回あります。
AO入試と一般入試では、どのような違いがあるのでしょうか。

AO入試と一般入試の違い

AO入試には、まず1次試験として書類選考があり、それに通ると2次試験として筆記試験と面接があります。
一方で、一般入試には書類選考はなく、筆記試験と面接のみです。

この中で、大きな違いは2つあります。

①開催地

AO入試は、ニューヨークと東京のいずれかで受験ができますが、一般入試はニューヨークでしか受験できません。面接は保護者同伴で行われますので、一般入試の場合は親子でニューヨークまで渡航して受験する必要があります。

②時期

一般入試は3月の第一土曜&日曜で、国内の高校入試や期末試験と重複することもあり、タイミングとしては秋AO入試が、比較的受験しやすいと言えるでしょう。

③筆記試験の難易度

AO入試の1次試験である書類選考は、学校の成績だけではなく、英検やTOEFLなどの英語力、スポーツや芸術、ボランティアなどの活動内容を提出しますので、学力と人間性を総合的に判断します。
2次の筆記試験では、国語・英語・数学の3教科の試験があり、それぞれ50分です。国語は小論文、英語は英作文ですので、どちらも問題を解くというものではなく、与えられたテーマに対して自分の考えを論理的に述べられるかどうかが試されます。数学の問題は中学の基礎的な計算問題が中心です。

一般試験は書類選考はなく、筆記試験にて学力が問われます。AOのように書類選考はありませんので、試験を受ける機会は希望者全員に与えられます。その分試験の結果で評価となります。国語・英語・数学はそれぞれ60分で、国語は漢字や読解問題の他に小論文があり、英語も英検準2から2級レベルの文法問題や読解問題とAO同様に英作文があります。どちらも難易度だけでなく問題量も多くなり時間配分も計算しつつ解かなくてはなりません。特に差が大きいのは数学で、計算は4割で文章題が6割となり、中学2年生では習っていない分野も出題されます。

なお、AOも一般も試験問題は全受験者同一で、受験学年別に試験問題が変わる訳ではありません。

このように、AO入試と一般入試では内容に違いがありますので、どちらも早くから十分に時間をかけて対策する必要があります。

慶應義塾ニューヨーク学院の入試チャンスは最大9回、その倍率は?

慶應義塾ニューヨーク学院には、日本国内の高校とは違う特徴がいろいろあります。そのうちのひとつは、入試の機会が9回ある、ということです。

 

中3からでも高1からでも入学可能

日本の学校教育における6・3・3制に対して、アメリカは12年一貫教育の概念のため、通して1年生から12年生と呼ばれます。そのため日本の中学1年生は7年生ということになります。
慶応NY学院では、中学3年生に相当する9年生からと、高校1年生に相当する10年生からの入学が設定されています。

 

入試のチャンスは年に3回

さらに、「秋のAO入試」「一般入試」「春のAO入試」と、一年間に3回の入試がありますので、
① 中2で受験して中3(9年生)から入学×3回
② 中3で受験して高1(10年生)から入学×3回
③ 高1で受験して高1(10年生)から入学×3回
と、最大で9回の受験の機会が用意されています。

日本の高校入試とは違って、複数回チャレンジできることは、大きな魅力の一つです。

 

慶應義塾大学に進学できる

慶應NY学院のメリットとして、卒業後に慶應義塾大学へ進学できる、ということがあります。
慶應義塾大学の入試倍率は4~6倍ですが、慶應NY学院の倍率は平均約2倍なので、将来、慶應義塾大学への進学を希望する場合は、大変有利な手段であると言われています。

過去2年分の慶應NY学院の倍率は以下のようになっています(合格者数/受験者数)。


慶應NY学院ウエブサイトより引用

 

試験によって倍率は大幅に変動する

表によると、低い時で1.44倍、高い時で21.0倍というように、慶應NY学院の倍率の傾向は、年度やAOや一般といった時期によっても回によっても変動していることがわかります。これは年度によって卒業者数が異なる=入学枠が変動するということが理由です。
直近2018年度の入試倍率は、年間平均で9、10年生共に1.8倍、2017年度は9年生が4.4倍、10年生が2.4倍でした。
受験する年度や学年によって、倍率が変動するので、受験学年や入試のタイミングをしっかりと計画していく必要があります。

 

秋のAO入試の合格者数が最も多い

そして、ひとつ共通していることは、「秋のAO入試に最もたくさんの人数をとる」ということです。
すべての回で、秋のAO入試の合格者が全体の約半数を占めています。
つまり、秋のAO入試から積極的に、複数回チャレンジすることが、合格のための大きなポイントと言えるでしょう。