楽しく英語と向き合う子に育てよう。保護者インタビューを通して考える本当に必要とされている力とは?

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こんにちは!英語学習アドバイザーのRinaです。

現在二子玉川ライズ校には、英語で本を読むのが楽しい!と通ってくれている小学6年生のKさんという女の子がいます。Kさんは成長著しく、テキストの物語を順調に読み進めています。
楽しみながら英語力も伸ばせるのって素敵ですよね!
どうすれば彼女のようになれるのか、ヒントを探すためお母様にお話を伺いました。

きっかけはハリーポッター

現在の習い事はキャタルとバレエのふたつと聞いています。
その一つに英語塾を選んだのはなぜでしょうか?

2020年のコロナ禍で自宅で過ごす時間が長かった時期に、娘が本好きのお友達から「ハリーポッター面白いよ!」と聞き、家族で映画を観たのがきっかけです。
全シリーズを観終わると、次は本も読んでみたい!となったんです。
読んでみると、「映画と違うところがあった」「吹き替えはちょっと表現の仕方が違う」など色々と気付くことがあり、気になった部分は何度も繰り返し読むようになりました。
おかげで、いつかはハリーポッターを英語で読んでみたい!という目標ができたようです。

これをきっかけに、娘が英語を習いたいと言い始めました。
そろそろ(当時5年生)英語を始めてもいいかなと思っていたので、英語教室を探しはじめました。
いくつか見たのですが、キャタルさんの本を読みながら英語を学べるという学習法が娘には合っているかもと思い、体験レッスンを受けてみたところ、本人が「やりたい!」と前向きだったので、目標に向けてやってみたいという気持ちがあるならと思い、今に至ります。

中学に入ったら学習内容も難しくなって塾にも通いはじめると思うので、小学生の間は学校の勉強以外は好きなことをやっていてほしいとなと思います。
キャタルの宿題は音読がメインなので負担になっていないようですし、週末のキャタルとバレエが娘にとっては楽しみな時間のようです。

日本人として生きることを大切にしてほしい

小学5年生の時に、そろそろ英語を始めてもいいかなと思ったそうですが、なぜそのタイミングだったのでしょうか?

実は英語を早いうち(幼児期や小学校低学年)から学ぶことに私は抵抗があるんです。
私自身、中学3年生で海外へ行き、現地のインタースクールへ入ったのですが、いわゆる帰国子女というほどの英語力は身につきませんでした。
一方、小さい頃から海外に滞在して大学進学のタイミングで日本に帰国してきたお友達は、英語はもちろん堪能に話せました。でも日本語がおぼつかないという事実を目の当たりにしました。
結局私はどちらがいいのかなと総合的に考えたときに、日本人として生きるのであれば、日本語をしっかり使いこなせること、それは生活する上でとても大切なことだなと思ったんです。

日本人として、母国語である日本語を正しく使いこなすことが大事だと感じられたのですね。

はい。小さい頃から英会話教室に通えば吸収力もいいでしょうし、すぐ簡単なフレーズが言えるようになるかもしれません。でも私はそれを求めてはいないんですよね。やりたければ後からいくらでも自分で勉強できると思っていて、あまり小さい頃からやらせようとは思いませんでした。

今は早いうちから英語教育をされているご家庭が多いですよね、例えば英検は大人でもびっくりするようなレベルまで取得したり(もちろん本人がやりたいと言えば別の話ですが)。ただ、ハイレベル(2〜準1級)な英検を早いうちに取っていくと、日本の環境ではその英語力を維持するのがものすごく大変だなと感じます。実際にそれができるお子様もいらっしゃると思うので、そういったお子様は本当にすごいなと感心してしまいますが。

娘はそういうタイプではないので、無理に詰め込んで後々英語が嫌いになってしまったら、と思うと急ぐ必要はないと思っています。それよりも学校の宿題をしっかりこなしていく、そしてそれを習慣化していくことの方が大事かなと。

英語力よりも人間力を

お母様のお話をお伺いしていると、お子様の将来や成長過程に対して、焦らずお子様と向き合っていらっしゃる印象を受けます。何か大事にされていることはございますか?

常に心がけていることが別段あるわけではないんです。
あえて意識していることを言うならば、好きなことや将来に関しては自分自身で決められるように成長してほしいと思って接しています。
自分で判断し、選択できる人になってほしいから、アドバイスはしつつも最終決定は子どもに任せます。そうやって失敗と成功を繰り返して、自分で良し悪しが分かる人になってくれたらいいですね。100点の英語力だけど相手の気持ちを読み取るのが苦手な人と、70点の英語力だけど人間味のある人、どちらがいいかと言われたら私は子どもに後者になってほしいんですよね。

ネイティブが期待していることは英語力ではない

【あとがき】
Rina: Kさんが楽しくキャタルに通ってくれている背景には、こういったことが影響しているんですね。英語への興味の入り方もとても良かったですし、本人が「やってみたい!」というタイミングで始められたこと、そして人間性(自己肯定感)を育む子育て。
私も参考にせていただきたい部分がたくさんありました。

以前読んだ『英語を子どもに教えるな』(中公新書ラクレ:市川力著)に書かれている内容が、今回のお話とつながる部分がありましたので一部ご紹介します。

英米人以外の人々が英語を話す時に、期待されていることは、『fluent』に話すことではなくて『informative』な内容を語ってくれるかどうかである。これはアメリカの現地校の先生を始め、いろいろなアメリカ人がアドバイスしてくれたことである。つまり、相手のアメリカ人が知りたい内容、興味深いと感じる内容の話をすることが何より大事で、そうでなければ、いかにネイティヴ並みの発音で、ぺらぺら語ろうと聞いてもらえない。多大な時間をかけてネイティヴ並みの英語力をめざすことよりも先に、英米人を納得させるだけの「話題」を持ち合わせる努力が必要なのである。
(fluent=流暢な、informative=有益な)

英語で日常会話ができるようになればもちろんすごい事なのですが、では自分の意見や気持ちを相手に伝えること(例え相手と意見が異なっていても)ができるのかどうか、それを伝えるための情報や説得材料を兼ね備えているのかどうか。そこが国際人として活躍できる人とそうでない人の分かれ道かもしれません。

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