福岡県立筑紫丘高等学校-徹底された英語4技能を伸ばすカリキュラムとは

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福岡県立筑紫丘高校は、福岡の県立高校100校の内8校しか選ばれていない「ふくおかスーパーハイスクール」に選ばれています。また特に筑紫丘の英語カリキュラムは1年~3年まで徹底されており、「読む」「書く」「聞く」「話す」の4技能をバランスよく伸ばしていくためのカリキュラムになっています。今回は英語カリキュラムを中心に、グローバルに富んだ人材育成を目指す筑紫丘高校について解説します。

学校概要

福岡県立筑紫丘高校は、福岡県福岡市南区野間にある県立高校です。1926年に前身であった旧制福岡県筑紫中学校が建てられ、1948年に学制改革により夜間学校であった福岡県三宅中学と合併し「福岡県立筑紫高校」と改称されました。その後同地区の筑紫女学校との「筑紫」の名称を巡る競合、福岡学芸大学に校舎の転用をすることになったため、翌年に校舎を移転し名称も福岡県立筑紫丘高校に再改称されました。

福岡県立筑紫丘高校は、福岡の県立高校100校の内8校しか選ばれていない「ふくおかスーパーハイスクール」に選ばれています。ふくおかスーパーハイスクールとは、平成18年度~平成20年度までに21世紀人材育成推進事業を福岡で実施していた際に、人材育成プログラム推進校として指定された学校です。ふくおかスーパーハイスクールに選ばれることにより、普通の公立校では実施の難しい合宿や特別授業の実施、カリキュラムの変更を許可してもらえるなどの優遇措置があります。

筑紫丘高校の基本情報

学校属性:普通科・理数科高校
校訓:剛健・叡智・創造
系列校:
教育体制:
生徒数:男653名 女666名(普通科)男83名 女37名(理数科)(2019年5月現在)
共学/別学:男女共学
学期:前・後期2期制
学費:319,000円(初年度)※理数科は別途放課後の課外費・課題研究費・研修費を5月に100,000円納入 (2019年度参考)
教員数:
帰国子女の受入:
国内大学進学実績:九州大学、京都大学、同志社大学、立命館大学など(2019年度)
海外大学進学実績:

筑紫丘高校の特徴

文化部 ESS部の取り組み

筑紫丘では、ESS部と呼ばれる部活動があります。ESS部の活動としては、主に話す力を向上させるためさまざまな活動を行って英語力を伸ばしています。部員数は2018年6月現在では、全学年合わせて50名ほどの規模で英語力を楽しく身につけられるように活動しています。

活動内容としては、英語での劇やALTの講師との対話、外部の方を招いて行うEnglishカフェ、ハロウィンでの仮装パーティなど幅広い内容となっていますが、特に力を入れて活動しているのが英語による劇です。2017年から福岡県の高校による英語劇大会に出場し、団体の部では優勝、個人の部でも多数の賞を受賞するなど素晴らしい結果を残しています。

2019年の第39回福岡高校英語劇大会でも団体の部を優勝しており、他にもスタッフ賞・審査員賞・主演賞・助演賞など輝かしい結果を出しています。また、2018年には、翔丘祭(文化祭)で「レ・ミゼラブル」を披露し多くの方を感動に包み込むパフォーマンスを発揮しました。これからもより良い英語劇を披露するために、日々精進して活動に取り組んでいます。

学年毎に徹底されたカリキュラム

筑紫丘の英語カリキュラムは、1年~3年まで徹底されたカリキュラムが組まれています。「読む」「書く」「聞く」「話す」の4技能をバランスよく伸ばしていくためのカリキュラムになっており、前期・後期によって取り組む課題も変わっていきます。各学年の取り組みについて4技能の観点から紹介します。

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・1年生
「READING」では、教科書に記載されている英文の文体の繋がりを説明する、辞書を使わずに教科書レベルの英文を説明する、発音やイントーネーションを意識して読むことを目指します。

「LISTENING」では、講師の英語での指示に理解ができる・グループの間で話されている英語から情報を聞き取る・ある状況において使用される英語をゆっくりとした速度で話してもらえれば8割程度理解することができるなどのカリキュラムが組まれています。

「WRITING」では、教科書で勉強した内容を自身の意見から整理し、30~50語程度の英文が書けるようになることを目指します。

「SPEAKING」は、自己紹介や質疑応答などの短いやり取りを英語でできることや、テーマから自身の伝えたいことを準備すれば効果的に話すことができるように力を磨きます。

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・2年生
「READING」では、教科書に書かれている英文を日本語要約できる、目的に応じ速読などの読み方ができることが1年間のカリキュラムに含まれています。

「LISTENING」では、講師が話す長文に対する背景知識があれば理解ができる、200語程度の長文でも簡単な英文であれば7割程度理解できるようになることが到達目標となっています。

「WRITING」では、英文の段落と段落の構成を意識して80~100語程度の英文を書けるようになることを目指します。

「SPEAKING」では、自身の知っていることに対し長く英語でやり取りができることや、相手側の意見に対し説得できる反論を英語で返すことができる力を身につけます。

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・3年生
「READING」では、教科書に書かれている筆者の文章を自身の意見と比較し反論的に読み上げることや、幅広いテーマの英文を呼んで100字程度に要約する力を身につけることが目標に置かれています。

「LISTENING」は、講師による複雑な英文内容や構成を説明することができることや、200語程度の難題な英文を8割程理解できるレベルを目指します。

「WRITING」は、与えられたテーマに関して文体や構成を考えながら説得できる100~150語程度の英文が書けるようになる力を身につけます。

「SPEAKING」は、講師の説明を理解し疑問点や新たに質問し会話を継続できることや、社機的な問題に関しても意見を交換しながら問題に関する内容を発展させることを目指し、実践的な英語力の醸成を行います。

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このように同校では、全学年通じて世界に活躍できる人材を育成するためのしっかりとしたカリキュラムが組まれています。

セミナーや研修・修学旅行を通じてのグローバル強化

筑紫丘の教育方針として、生徒自身に判断し行動させ、多くの体験から得たことを教育活動において実践することを目指しています。そのためには、グローバルな視野を持ってこれから社会に羽ばたくための育成が必要になります。

特に筑紫丘の理数科では、充実したセミナーや研修を受けることができ、普通の高校生では体験できない多くの経験を積むことができます。取り組みの1つとして、修学旅行では海外に行き世界的大企業の見学や地元の大学生とのセッションを設けるなど、通常の英語の授業では味わうことができないネイティブな英語と、世界的な技術にも触れるという貴重な体験ができます。

なお、普通科の学生でも2017年度にグローバル化を意識した海外研修を受けることができます。実際に志望した数人の学生がオーストラリア・シンガポールにそれぞれ6日間行い、現地の高校の授業に参加したり、企業見学・交流会をしたりしています。

まとめ

筑紫丘高等学校は、豊かな想像力を育み世界に貢献できる人材育成を目標に掲げて日々取り組んでいます。英語の授業では、学年に応じたカリキュラムと目標設定から自然と英語力を身につけさせることを意識させています。また、生徒自身の可能性を高めることで挑戦する気持ちを芽生えさせ社会貢献の強い志を持たせるために、海外研修などで幅広い視野を持ったグローバルに富んだ人材育成を目指します。

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