この記事では、どうやって合格までの距離を縮めていくのか、実際にキャタルで行っている英検対策カリキュラムを解説したいと思います。
英検準一級の合格が難しいのはなぜ?
英検準1級の受験生の合格率は16.7%と低く、難易度が高いと言われています。なぜ、こんなにも英検準1級の合格は難しいのでしょうか。
英検準一級のレベルは「大学中級程度」の英語力が必要
英検準1級は、大学中級程度のレベルの問題が出題されます。中級レベル、なかなかイメージが沸かないと思いますが、「センター試験で満点をとるレベル」と言われたらいかがでしょうか。そうそう簡単なことではないことが想像できると思います。
題材は、芸術、文化、歴史、教育、科学、自然環境、医療、テクノロジー、ビジネス、政治など多岐にわたっており、日本語で答えるにも知識が必要なレベルとなっています。
英検準一級に必要な語彙数は7,500〜9,000語
英検2級に必要な語彙数は5000語なので、7,500〜9,000語だと一気に増えますし、医療やテクノロジー、ビジネスなどの専門的な用語が増えてきます。大学生が英語で講義を受けたりレポートを書いたりするようなレベルなので、単語の意味を理解するのも苦戦します。
英検準一級に合格するには?
一次試験の合格ライン
英検準1級一次試験の、問題数とそれに合わせた目安時間配分、CSEスコアは以下のとおりです。
一次試験合格ラインは、70%前後とされています。各技能で70%ずつと考えると、ライティングはたったの1問で70%のスコアを目指します。しかも、リーディングとライティングの試験時間は合わせて90分、問題数の多いリーディングを1問1〜2分で問いたとしても、ライティングにかけられる時間配分は30分程度と非常に短い時間で書く必要があります。
二次試験の合格ライン
英検準1級二次試験の、問題数とそれに合わせた目安時間配分、CSEスコアは以下のとおりです。
二次試験の合格ラインも70%前後です。ナレーションは準備時間が1分間、実際にナレーションを話す時間は2分間、Q&Aは4問すべてを5分間で答える必要があります。たったの8分間で与えられた情報を元に考え、スラスラと答えていくには、実践練習を繰り返して場馴れしておくことが大切です。
合格には、知識を身につけることが大切
先ほどお伝えしたとおり、英検準1級は日本語でも答えるのが難しいレベルの問題が出題されます。キャタルでも、小・中学生で英検準1級にチャレンジする生徒がいますが、医療やテクノロジー、政治が題材ともなると、そもそも問題が問うている題材の知識がないということがよくあります。「英語の解説」ではなく、「トピックに対する解説」をしなければいけないため、英語塾に来て理科や社会の勉強をしているような状態に。つまり、英検準1級を合格するには、英語力とともに題材に対する知識が必要なのです。
英検準一級合格のための「知識を身につけるカリキュラム」
キャタルでは、まず英語で知識を身につける学習を行います。英検準1級レベルの、社会性のあるテーマについて書かれたテキストを使用します。キャタルでは「ノンフィクション」と呼ばれるテキストです。この英検準1級レベルのノンフィクションテキストは、読むだけでも英検準1級に出題されるような知識を身につけることができます。
リスニング
ノンフィクションテキストの音源を聞きながら、10分間のディクテーション(テキストを見ずに聞いた英文の書き取り)をします。ディクテーションを行うことで、自分が聞き取れていない音や、自分が理解できていない文法を把握することができます。音を正確に聞き取れなくても文法を理解していれば書けますが、書けないということは文法の理解ができていないという証拠になります。
聞き取れない音は、教師とともにリピーティングを行います。繰り返し発音を練習し、自分の口から言えるようになることで、耳でも聞き取れるようになります。
理解できていない文法は、文法書で逆引きして学習します。教師から解説してもらい、理解ができたら、カードにして例文と一緒に覚えます。
リーディング:語彙学習
英検準1級の単語学習は、このノンフィクションテキストの文章に使われている単語カードを作成し、英英辞書を使って理解し、例文を使って覚えることで、語彙力を上げていきます。英英辞書で調べても分からない時に、教師に解説をしてもらいます。この時に、教師は「類義語」や「対義語」などを使って説明をおこない、同時に多くの単語に触れ、単語と単語を紐付けて覚えることで、語彙を広げることができます。
また、レッスンで教師とカードリピーティングを行い、正しい発音を学び、覚える作業は宿題で行います。できれば毎日カードを音読して、記憶の定着を行います。宿題できちんと単語の学習を行ってきたかどうかは、翌レッスンの単語テストでわかります。間違った単語は教師から解説をしてもらい、また宿題で音読をする。この繰り返しで語彙力を身につけていきます。
リーディング:長文読解
キャタルでは、ふだんのレッスンから英検の長文読解よりもはるかに長い英文を読みます。英検準1級レベルのノンフィクションテキストだと見開き2ページ程度の長文を読むので、英検試験でも英文の長さに怯むことなく読み進める生徒がほとんどです。長文の量は、とにかく読んで慣れることが近道。試験前だけでなく、ふだんから英語の本をたくさん読むことが大切です。
そして、テキストを読んだ後は必ず長文読解の問題を解きます。長文読解の問題を解くことで、自分が内容を理解しているのかを把握することができます。問題を解いた後は生徒自身が丸付けを行い、間違っているところは本文で正解が書いてある部分にラインを引き、内容の確認を行います。そして、教師からどうやったら正解に辿りつけるかのコーチングを受け、内容の理解を深めます。
ライティング:トピックライティング
キャタルでは、オンラインのライティング添削システム「Rewrites」を使用してライティングの学習を行います。
「Rewrites」は、「書く」「フィードバック」「書き直す(リライト)」を繰り返すことで英語力の向上を目指す、ライティング添削プラットフォームです。世界の名門大学出身者やバイリンガルといった高い英語ライティング力を持つ指導者から、丁寧な指導を受けられます。
トピックライティングには、基本の構成があります。「意見→理由→根拠→まとめ」の順番で書くと、論理的な伝え方をすることができます。そのため、「Rewrites」では以下の5つの視点からフィードバックを受けます。
- Mechanics 文法やスペルミスなどの評価
- Language 適切な表現が使われているかの評価
- Organization 文章や内容の流れ、パラグラフの区切り方の評価
- Ideas クリエイティビティやオリジナリティ、自分の意見が入っているかの評価
- Task Response トピックに対して回答できているか(理解度や関連性)文章の長さの評価
生徒は、教師からのフィードバックを元に書き直し(リライト)を行い、正しく書けるようになることを目指します。
こちらの「Rewrites」は、タイピングでライティングを行うため、英検CBTテストへの対策にもなっています。
スピーキング
スピーキング力を上げるカリキュラムも、「Rewrites」を使用します。自分が書いたライティングを、今度はスピーキング用に作り変え、自分のスピーキングを動画に撮って教師に提出します。「Rewrites」では、以下の3点を元にフィードバックがなされます。
- Content 適切にトピックに対して語られているかの評価
- Delivery スピーキングの流れや姿勢、熱意が伝わるかの評価
- Clarity 単語の発音が正しく、クリアにできているかの評価
オンラインの添削プラットフォーム「Rewrites」の評価は明確なため、自分の課題が可視化され、どこを伸ばせば良いのかがはっきりとわかるようになります。
また、書く時(ライティング)の表現と話す時(スピーキング)の表現の違いを、世界の名門大学出身者やバイリンガルといった高い英語ライティング力を持つ指導者から教えてもらえるため、試験だけではなく、将来も使える英語力を身につけることができます。
英検準一級合格のための事前準備カリキュラム
キャタルでは、試験の1ヶ月前から過去問を使って試験の準備を始めます。それまでは知識と英語力を身につける時間にし、1ヶ月前から試験形式で問題を解く予行練習の時間にしています。教師から教えてもらうというよりは、今まで自分が学習してきたことがどれだけ身に付いているのかを試す期間です。
一次試験の1ヶ月前はリーディングとライティングとリスニングの過去問対策、一次試験が終わったら二次試験に向けてスピーキングの過去問対策を行います。
【リーディング】大問1:語彙(単語)
すべては単語からと言っても過言ではないくらい重要なのが語彙学習です。出題頻度の高い単語のカードを作成します。キャタルでは1度のレッスンで20個程の単語を学習します。すでに英検準1級レベルの本でレッスンをしてきた生徒にとっては、新しく覚える単語はもっと少なくて良いのですが、まだ英検準1級レベルもない英語力の生徒がチャレンジする時は、非常にハードなレッスンとなります。キャタルの語彙学習は、英英辞書を使って和訳をせずに英単語を覚えるため、単語の意味や解説も英語で学びます。
【リーディング】大問2、3:長文読解
英検準1級の長文読解問題は、2級のときよりもはるかに文章の量が増えます。
まずは、きちんと時間を計り、制限時間内に全文目を通せるようになることを目指します。英検準1級の筆記試験(リーディングとライティング)の試験時間は90分です。英検準1級の大問2と3の目安時間は、約35〜50分、ひとつの長文をできるだけ速いスピードで読む必要があります。
わからないところは気にせずとにかく文章を読み進めながら、スピードを体感できるようになりましょう。
【ライティング】大問4:トピックライティング
英検準1級の筆記試験(リーディングとライティング)の試験時間は90分です。リーディングに時間をしっかり割くことを考えると、ライティングの目安時間は20〜30分です。20分の間に、「アイディア出し」「実際に書く」「見直し」をできるようになる必要があります。
英検準1級のライティングでよく出題されるのは、環境問題や社会問題の題材です。それについて書くためには、もちろん知識があることは大前提ですが、「それについてどう思うか」というような自分の意見をもっておくことも大切です。問題によっては、「いいのか・悪いのか」や「賛成か・反対か」という問い方ではなく、「これをするのはいいことか」というような問い方などもあるため、トピックの意味を履き違えないように気をつけましょう。
【リスニング】第2部
過去問を使って、第2部である会話文の音声を聞きながら、ディクテーションを行います。とにかく聞き取った英文をどこまで正確に書けるかを確認することで、自分が理解できていない文法や音などを把握します。聞き取れなかった文章をカードで作成し、自然と自分の口から言えるようになるまで繰り返し音読を行いましょう。カードで文章ごと覚えることで、文法をリズムや音で記憶し、頭で考えなくても自然と使えるようになっていきます。
【スピーキング】ナレーション、Q&A
英検二次試験となるスピーキングの練習は、教師とマンツーマンで、例題カードを使って2回シミュレーションを行います。ナレーションとQ&Aの1セットで1回目のシミュレーションをした後は、自分の答えに対して教師からフィードバックをもらい、それを元にリライトをします。実際に書いてみることで理解できていない文法の把握ができ、リライトをすることで正しい文章で覚え直すことができます。
また、質問とリライトした解答を5回音読します。音読することで、音とリズムで記憶の定着を行います。また、抑揚や区切りを意識して音読することで、内容の理解を深めます。それから2回目のシミュレーションを行い、すべて終了した後で、英検でアティチュードとして点数に反映される「姿勢」「目線」「仕草」などの態度や「声の大きさ」「話すペース」などの答え方に対して、教師からフィードバックを行います。
キャタル式学習法で英検準1級に合格した生徒
高校生で準1級に合格
中学2年生の頃になかなか英検2級に合格できないと伸び悩みキャタルに入塾。その後コツコツと学習を重ね高校1年生で見事英検準1級に合格しました!
参考
伸び悩んだ時期を乗り越えて高校1年生で英検準1級に合格
高校2年生で英検準1級に合格し、高校3年生でTOEIC890点。そして英語を活かして早稲田大学に合格!!
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英語がアドバンテージで早稲田大学政治経済学部に合格!高校3年 R.Yさん
入会時はやんちゃだった小学生が高校1年生で英検準1級取得、GTECの成績は校内1位でした!
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英語初心者から始めて英検準1級に合格!キャタルを全力で楽しみながら成長してきた
高校1年英検準2級から始め、高校3年で準1級、慶應法学部に合格、センターのリスニングは満点!!
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中学生で準1級に合格
中学3年生で準1級に合格!大学で留学したいから次の目標はSATとTOEFL受験。同じ方法で学び続けることが大切。
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自分の意見を持つ同級生のようになりたい!広尾学園のアドバンスドグループで学ぶ
中学3年生で準1級に合格!次の目標は高校2年生の間にTOEFL100点を取ること。
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視野を広げられるから英語が好き! 半年でライティング100点アップし中学生で英検準1級に合格!C.Oさん
海外経験なしの中学3年生の双子が英検準1級に合格!
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海外経験がないきょうだいが揃って中3で英検準1級取得!
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きょうだい揃って将来の夢は国際的に活躍する医者になること
小学生が英検準1級に合格!!
大人でも合格するのが難しいと言われているレベルの準1級に小学生でありながら合格できた秘訣とは?
参考
小学生が英検準 1 級に合格!高度な内容を理解する力と豊富な語彙力が合格の秘訣
英検対策を受けられる夏季講習
ここまで解説した英検準備カリキュラム、全部自分一人で、またはご家庭で行うのは難しいと感じてしまいますよね。キャタルでは、早慶上智、東大、ICU出身のバイリンガル教師が一人ひとりの合格をサポートします。
通常、教室で対策をはじめるのは試験1ヶ月前からです。ただし、1ヶ月以上前でも、キャタルに入会していなくても、英検対策を受講できる機会があります。
英語塾キャタルの春期講習では、英検合格コースを実施しており、準2級〜準1級までの対策を承っています。
合格までの道のりが遠い生徒は、基礎の英語力と知識を身につけるカリキュラムを実施。英語力が十分にある生徒は、英検準備カリキュラムで自分の理解度を確認し、理解できていないところを徹底的に教えてもらいます。
ぜひ、この機会にキャタルの英検対策を体験してみてはいかがでしょうか?