こんにちは、4技能型英語塾のキャタルです。
コロナの影響で抽選制となり、申し込んでも必ず受験ができなくなってしまったTOEIC。その代替テストとしておすすめなCASEC(キャセック)を本日はご紹介します。英検が基礎開発したというCASECについて今回の記事では詳しくお伝えしますのでぜひ参考にしてみてください!
目次
CASECとは
CASEC(Computerized Assessment System for English Communication)とは英検が開発したパソコンで受験できる英語コミュニケーション能力判定テストです。株式会社教育測定研究所が開発・運営を行い、2001年にスタートした試験になります。試験形態などからはTOEICに似ていますが、TOEICは年間240万人が受験しているのに対してCASECはこれまでで270万人が受験。TOEICや英検ほどの知名度はありません。
CASECの試験内容
CASECのテストは全部で4つのセクションに分かれています。セクション1と2がいわゆるリーディングのテスト、セクション3と4がリスニングのテストになります。
セクション1 語彙の知識(250点)
英検では大問1 にあたる語彙の問題。空欄に適切な単語を選ぶ、4択問題です。問題は全部で16問。各問題の解答時間は60秒になります。日常生活・学校生活・ビジネスの場などに密着したシチュエーションの中で実際によく使われる、コミュニケーションに必要な語彙力が求められます。
セクション2 表現の知識(250点)
セクション2も250点満点、問題数は16問の4択問題ですが、各問題の解答時間は90秒になります。日常生活・学校生活・ビジネスの場などのシチュエーションで、実際によく使われる会話表現の知識及びその用法が確認されます。
セクション3 大意把握力(250点)
セクション3では日常生活・学校生活・ビジネスの場などのの会話やニュース・機内放送などを聞き、その内容の大意を理解できているかが確認されます。4択問題で出題数は全部で17問。各問題の解答時間は90秒です。
セクション4 聞き取り能力(250点)
セクション4はリスニングですが、穴埋めのディクテーションの問題になります。出題数は11問、各問題の解答時間は120秒です。内容理解のキーポイントとなる具体情報を聞き取れるかが試されるほか、聞き取れるかどうかだけではなく正しいスペリングで回答できるかも大事になります。
CASECの試験レベル
公式サイトによると、CASECは中学生レベルからビジネス英語上級レベルまでを想定して作られている試験です。スコアは1000点満点で、1000点取れればTOEICの990点、英検であれば準1級レベルに当たるとのことです。
CASECでは受験後、スコアレポートが送られてきますが、そこに英検の目安級とTOEICの目安スコアも記載されます。スコアレポートには英語コミュニケーション能力に関する3つのアドバイスが記載されている他、プリントアウトして活用できる履歴書添付用のスコアレポート、CANSEC CAN-DOシートと呼ばれるセクション別・場面別の詳細能力が記載されたものも送られてきます。
CASECの特徴
英検やTOEICと大きく異なるCASECの特徴はアダプティブ(適応型)テストであることです。アダプティブテストとは、個人の能力に合わせてテスト問題が変わっていくテスト、つまり受験者にとって極端に難しい問題や極端に簡単な問題が出ないテストになります。その人それぞれのレベルにあった問題が出題されるため、少ない問題数で正確な英語力を測定できるそうです。
受験イメージとしてはTOEICよりも、就活時にテストセンターで受けるSPIが近いかもしれませんね!
CASECを受験するメリット
知名度は英検やTOEICに比べると劣りますが、それでもCASECの受験をおすすめする理由を3つご紹介します!
いつでもどこでも24時間受験可能!
英検もTOEICも事前に試験日に合わせて申し込みが必要ですが、CASECは毎日が試験日!ネットで申し込み、クレジット払いであれば申し込んだ直後に受験することができます(コンビニ払いの場合は翌営業日に受験可能)。
インターネット環境さえあれば、海外からの受験も可能で、場所と時間を問わず受験できるのは英検やTOEICにはなかった魅力ですね。
気軽に受けられる受験料
CASECの受験料は3667円(税込)。TOEICの新規受験料は7810円、英検2級の受験料が9700円ということを考えるとかなり安価です。英語の勉強した成果を確認したいけれど受験料が…という方にはCASECの価格はかなりお手頃だと思います。成長ビフォーアフターの計測としてCASECはおすすめです。
受験ハードルの低さ
TOEICは試験時間2時間で200問の問題を解かないといけませんが、 CASECはレベルにあった問題が出題されるため問題数はたったの62問。全ての問題で制限時間ギリギリまで使った場合は80分かかりますが、受験者の平均的な試験時間は40-50分です。初めてのテストで2時間も集中力が続くかどうかといった心配や、自宅で自分のタイミングで受けられるので会場で一斉に受験することに対する精神的不安などがある方にも安心です。
CASECの対策方法
ここまで読んで、CASECを受験してみようかなと思った方はきっと「どんな勉強をして対策したらいいの?公式の過去問題集はでているの?」と思われたことかと思います。残念ながらCASECは過去問題集などの対策本を販売しておりません。問題を公開していない点については、ホームページにて下記のように記載されています。
CASECは問題の解答や不正解の箇所を公表していません。なぜなら、CASECは「教材」ではなく、ある時点での能力を正確に測定するための「測定ツール」だからです。
CASECは信頼性の高い測定結果を出すために、項目応答理論(IRT)という最新のテスト理論を用いています。これは、CASECの実際のテスト問題項目として使用される前に、1項目(1問)につき、1000人以上のサンプルによる予備テストを行い、1問1問、その特性を現す指標をこの項目応答理論を用いて統計的に算出しています。
正解を公表してしまうことにより、受験者の能力値が正しく測定できなくなる恐れがありますので、問題の解答や不正解の箇所を公表していません。
ただし基本的には英検やTOEICをモデルに類似資格として開発されているので、英検対策やTOEIC対策を行うことがCASECのスコアアップにも繋がると考えられています。リーディング・リスニング対策を主に行うといいでしょう。
英検・TOEICとうまく使い分けて英語力アップを
知名度から考えると英検、TOEICが英語資格としては有利に感じられるかもしれませんが、CASECも企業の社内英語研修ツールとして使用されてるなど導入学校・企業は増えています。また、TOEICが抽選制になったことからもCASECの知名度は少しずつ上がっているように感じます。受験料の安さからも気軽に受けられるCASECはうまく活用していきたいところ。英検やTOEICを受験する前の予行練習としてや、日々の英語勉強の成果を確認するレベルチェックツールとしてぜひCASECを活用してみてください!
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